ふるさとの香り
いつも5月になると、田舎の兄夫婦が
アスパラガスを送ってくれる。
今年も届き北海道の季節を味わうことが
できる。
出荷用のアスパラガスを作り始めたのが、
私が小学校に入学したころだ。
両親もまだ40歳の前半で元気だった。
缶詰用のため、土の中にあるうちに
収穫しなければならない。
白いアスパラの方が高値がつく。
道東の夜明けは早い。
両親は3時半から4時には収穫のため
畑に出向いていた。
朝、昼、夕刻の3回長い畝を辿りながら
地割れを見つけて、収穫用の鑿を地面に
突き刺しテコの原理で収穫する。
日光や風に当たってしまうと色がついてしまう。
グリーンアスパラがそうである。
収穫が住むと小屋の中で選別をしていた。
この時期は睡眠時間が極端に少なくなる。
送って貰ったものは美味しさが明らかに違う。
故郷の香りも添えられた格別なもの。
今年も食することが出来て有難い。
就職塾加藤敏明
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